MULTIVERSE

フィルム多重露光展 CA SANAR 2
2024.09.11-2024.09.15(Nadar)

額(フレーム)の多重、こと「compose the frame」の新たな発展形態。
「ver.lIxIl」を試作した結果、額の構築方法を再考することにした。大きな額の中で閉じこもる世界では私には退屈だったのかもしれない。
L字式の多重露光から新たに平行式の多重露光に変更し、4枚で組み合わせる。すると小さな額とその周囲に新たな「辺」が出現した。このとき朧げながらではあるが額が星に、周囲の辺は新たな地上に見え始めた。額を内から破り、外へ外へと進出する様に、新たに出来た辺から更に4つの辺を組み合わせる。するとまた新たな額が構築された。こうして4枚組の写真を組み続けると、同時に額も増え続けた。
地上は新たに星となり、星は更に増えた。この様相は私に果ての見えない宇宙を想起させた。
こうして、この多重露光写真群体は無数の星を作り出し、無限に広がり続けられる宇宙となった。

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いわゆるひっくり返しの多重露光を2パターン用意し、4枚組でひとつのユニットをつくっている。本展では9つのユニット、合計36枚の写真をロモウォールの手法で展開している。
ユニットの性質上、平面において無制限に拡張できるため、壁一面ないし空間壁面全体を覆う事も可能となる。
あるいはテキスタイルに出力し、それ自体を生地として柄シャツとか服を作るのも面白いかもしれない…?

平面の写真表現から空間もしくは立体物にも派生できること、次元を超越する可能性を期待し、この写真群をMULTIVERSE(多元宇宙)と呼称することにした。

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